バックキャスティングという言葉をご存じですか?
これはビジョンを描き、それについての目標設定をして現実化していく、というまだ見ぬ現実を想像して創造する夢実現の達成方法です。
この手法がなぜ有効か、というと、正解のない新たなテーマや課題が生まれてくる現代の時代背景があります。
昭和から平成の時代には、アメリカというお手本(教科書モデル)があり、追随又は追い越すことを目標にしてこれば良かったわけです。
実際、1980年台にアメリカの世相を描いたコラム等を読んでいると、まさに最近の日本の状況に似ているな、と感じたりします。
そういう時代にあっては、課題解決の方法としてフォアキャスティング(現状を分析して解決に導く方法)が主流でした。
しかし、これから先は不透明の時代です。
10年後どころか、3年後の状況も見通すことは困難です。
しかし不安だ、不透明だと騒いでいても意味がありません。
私たちは幸せに生きるために夢を持ち、様々なやりたいことを経験するために生まれてきているのですから。
そのためには、現在の延長線上にはない未来の姿(理想的なあるべき未来)、つまりビジョンをまず描き、そこから逆算して現在へのプロセスを考える、という方法がより有効に機能します。
これがバックキャスティングです。
この方法の素晴らしい点は、自分の中に軸ができるということです。
軸とは志、つまり生き方です。
志はブレない。人生は選択の連続ですが、どうしよう、どちらに進もう?と迷わなくなります。
バックキャスティングで現実を創造していく上で、ポイントが3つあります。
①大胆な未来をビジョンとして持つためには個人的な欲望や野望を原動力にすること。個人的な強い想いは諦めない心でもある。ただし、単に個人的な思いで完結させず、結果としてより良い社会の実現を目指すこと。
②大きすぎるテーマには社会問題に囚われ過ぎず、喜怒哀楽の感情をベースに自分ごとに置き換えること。
③相手にも自分ごとにしてもらう
そのためには相手のメリットやワクワクポイントを考え出す。これは自分だけでなく周囲にとっても良い未来である。
自分の人生の主役は自分自身。
バックキャスティングの軸は自分です。
「自分がどうなりたいか」が明確なら、どんな状況でも自ずと未来志向になり、未来志向に生きるということはワクワクして生きる、ということなのです。